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財務諸表分析の基礎について

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起業相談ドットコム、起業コンサルタントのOです。

 

 

今回は、会社設立後に必要になる会計知識のうち「財務諸表分析」の基礎についてです。

 

 

長年会社を経営されている方でも、会計は担当者任せ、税理士事務所任せという方がいらっしゃいます。
自社の状況をしっかり把握して、適切な経営をするためにも、取引先の経営状態をしっかりと把握していくことも大切です。

 

 

1内部分析と外部分析

 

 

企業内部者が、企業内部にしかない情報も含めて多様な情報を利用して、自社の経営管理に関する判断を行うことを内部分析といいます。
これに対して、第三者が、公開されている情報をもとに分析を行うことを外部分析といい、当該企業との取引についての判断のためにおこないます。

 

 

以下は主として外部分析についてまとめています。

 

 

2定量情報と定性情報

 

 

定量情報は、数値にできる情報です。
定性情報は、数値では表現しづらい情報です。
財務諸表分析では、主として定量方法を扱いますが、できる限り定性情報も集めておいたほうが正しい分析ができます。

 

 

3比率分析と実数分析

 

 

パーセントで表すものを、比率分析といいます。
実数分析は、差額の計算や、割り算によって計算しますが、結果がパーセントではないものをさします。

 

 

比率分析の代表例が、貸借対照表の流動資産を流動負債で割った流動比率です。
実数分析の代表例が、損益計算書の売上高を従業員数で割った一人当たり売上高です。

 

 

4単表分析と複表分析

 

 

単表分析は、単一の計算書(財務諸表)かつ単一機関の計算書を分析対象とします。
複表分析は、複数の計算書(財務諸表)を対象として分析します。
複表分析は、複期分析と単期分析に分けられます。
複期分析は、複数の期間の計算書(財務諸表)を対象とします。
単期分析は、単一の期間の複数の計算書(財務諸表)を対象とします。
例えば、貸借対照表の数値と、損益計算書の数値を組み合わせて分析します。

 

 

5比較する指標

 

 

分析で出てきた数値は、一般的に下記のような基準値と比較します。
1標準指標
業種別、産業別指標などを指標とします。
例えば、TKCが提供するTKC経営指標などがあります。
2他社指標との比較
他社の数値と比較します。
この場合、可能な限り、同業種、同規模の会社を対象として選択する必要があります。
3期間、時系列比較
単一の会社の、複数機関での指標を比較し、傾向を把握します。
あくまで個別の会社の分析となるため、1および2と組み合わせて分析すべきです。

 

 

6貸借対照表構成比率

 

 

比率分析の最も簡単なものが百分比率財務諸表分析です。

 

 

貸借対照表の場合下記の方法で計算されます。
資産の全体を100とし、各項目の数値を出す
負債純資産の全体を100とし、各項目の数値を出す

 

 

7百分比損益計算書

 

 

損益計算書の場合は
損益計算書の各項目の金額を売上高で割って、パーセントで表現
します。

 

 

例えば、売上総利益率は
売上総利益÷売上高×100
で計算されます。

 

 

成長率および伸び率の分析

 

 

会社は成長しているか見るための指標として、成長率および伸び率の分析があります。

 

 

成長率の分析としては、対前年度比率と対基準年度比率があります。

 

 

対前年度比率は、分析対象年度の数値を前年度の数値で割ったものを、パーセンテージで表示します。
複数年度での成長率を見るためには、対基準年度比率を利用します。
例えば、3年前を100とした場合の数値をその他の年度にあてはめます。
分析対象年度の数値÷基準年度数値×100
で計算されます。

 

 

伸び率は、対前年度伸び率をさします。
(対象分析年度の数値-分析対象年度の前年度の数値)÷分析対象年度の前年度の数値×100
で計算されます。

 

 

9支払い能力の判断1-流動比率

 

 

流動比率は、
流動資産÷流動負債×100
で計算されます。

 

 

すぐ支払わなければいけない負債を、現金またはすぐに現金にできる資産でどの程度補えるかを見ている数値です。

 

 

流動比率は200%あるとよいとされていましたが、現在は130-140%でも優良な企業とみなされています。

 

 

10支払い能力の判断2-正味運転資本

 

 

正味運転資本は、
流動資産―流動負債
で計算されます。

 

 

流動比率が、流動資産と流動負債のバランスで判断するのに対して、正味運転資本では、実学としての流動的な資金の金額で判断します。

 

 

11支払い能力の判断3-当座比率

 

 

当座資産の計算方法は幅がありますが、大まかには
流動資産―棚卸資産
で求めます。
当座比率は、
当座資産÷流動負債×100
で求めます。

 

 

100%以上あることが望ましいとされています。

 

 

12支払い能力の判断4-自己資本比率

 

 

自己資本比率は
自己資本(純資産)÷負債純資産合計×100
で求められます。

 

 

自己資本は弁済を要しないので、その比率が高いほうが財政状態としては安定しているととらえられます。
13収益性の分析-ROA

 

 

収益性の分析は、企業を
資本を投下して利益を生む組織
としてとらえ、効率的に資本を活用できているかを見ていきます。

 

 

指標の一つが、
ROA
Return On Assets
です。

 

 

一般的にROAは下記の数式で求めます。
ROA=当期純利益÷負債純資産合計×100
*純利益ではなく、経常利益で計算する場合もあります。

 

 

総資産を使って、効率的に利益を生み出せているかを見る指標になります。

 

 

14収益性の分析-ROE

 

 

もう一つよく取り上げられるのが
ROE
Return On Equity
です。

 

 

一般的にROEは下記の数式で求めます。
ROE=当期純利益÷純資産合計×100
*純利益ではなく、経常利益で計算する場合もあります。

 

 

資本を使って、効率的に利益を生み出せているかを見る指標になります。

 

 

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